今年の2月頭からソウルに囲碁を習いに長期滞在しているのだが、囲碁教室でもらったテキストに「かたい」という意味で단단하다と튼튼하다が同時に出てきて困惑したので備忘録として記事にしてみた。
「かたい」という意味を持つ単語は他にも든든하다と딱딱하다があるので、せっかくなので同時に解説していく。
단단하다と튼튼하다の違いを最初に理解するのがコツ
단단하다と튼튼하다
いきなり囲碁の写真が出てきて「なんなんだこのブログ記事は…」と身構えた読者の方もいるだろうが、安心して守らって構わない。囲碁のルールを知らなくても上の画像を用いてわかりやすく解説できるからだ。
早速、上の画像の碁盤図をそれぞれ見比べてみてほしい。
左図のように黒石が2つ連結している状態は日本の囲碁用語で「ノビ」といい、右図のように1マス離して打った状態は「一間トビ」という。
こんなことは別に覚えなくていい。
大事なのは、囲碁を知らなくても感覚的に左の「ノビ」の方が連結が強くて丈夫そうということ。(右図は黒石の間を白石がぶったぎってきたら切り離される可能性がある)
さて、左ページの「ノビ」の韓国語の説明にある단단하~が今回の記事で扱う単語 단단하다 で、右ページの튼튼하니다が튼튼하다なのだが、、、
賢い人はもうお分かりいただけたと思う
そう。ノビの説明に使われている단단하다のほうが、一間トビの튼튼하다よりも「かたい」というのがお分かりいただけるだろうか?
一間トビよりも丈夫であるノビの説明に使われている단단하다の方が「かたい」のは自明である。
단단하다の方が튼튼하다より物理的に「かたい」
これを踏まえて단단하다と튼튼하다それぞれの意味を詳しく紹介する。
단단하다の意味
- とても堅固だ
- 強い、がっちりしている
- (結びが)きつい、
- (信情面で)堅固だ
튼튼하다の意味
- 堅固だ
- (身体的に)丈夫だ、健やかだ
단단하다と튼튼하다の違い
以上が단단하다と튼튼하다の意味だ。
4つの「かたい」のうちまずは2つの違いについて完璧に理解しよう。
囲碁の例が最強にわかりやすかったと思うが、단단하다は튼튼하다よりも物理的に「かたい」。むちゃくちゃ「かたい」。とにかく「かたい」。
もう1つの違いは、「かたい友情」「強固な意志」など精神面で使えるのが단단하다で、「体が丈夫だ」のように身体面で使えるのが튼튼하다。
覚え方:針でつんつん(튼튼)してもビクともしない体は丈夫
단단하다と튼튼하다の例文
・그 제품은 단단하다.
→ その製品はとても頑丈だ。
・그는 의지가 단단하다.
→ 彼は意志が強固だ。
・칼슘은 뼈를 튼튼하게 한다.
→ カルシウムは骨を丈夫にする。
든든하다と딱딱하다
4つのうち2つは片付いた。残る2つのうち、上で紹介した튼튼하다と混同しやすい든든하다から片付けていこう。
든든하다の意味
- 心強い、頼もしい
「かたい」っぽい意味がないじゃん!!!と思った読者。すまん、あえて省略した。
たしかに辞書を引くと「かたい」っぽい意味の「丈夫だ」「堅固だ」も載っている。しかし、これに関してはネイティブも回答に窮するほど使い分けが難しく、触れてはいけないパンドラの箱的なものを感じたので意図的に省略した。
それよりも든든하다といえば、上のように精神的に丈夫で「安心できる」「頼もしい」「心強い」といった使われ方が多いので初学者はまずはこの基本的な意味を押さえるのが良さそう。
딱딱하다の意味
残る最後のボス。
というと難しく聞こえるが、安心してもらいたい。一番覚えやすく、なおかつ上記4つの単語の中で、日常会話で最も頻繁に使う単語だ。
そう。脳を空にした状態で「かたい」と聞いた時、反射的に思い浮かぶ最も基本的な「かたい」のイメージ。
「椅子がかたい」「かたい肉」「石のようにかたい」などなど。物によく使う。
- 固い、かちかちだ
- (文章や言動、雰囲気が)かたい、ぎこちない
든든하다と딱딱하다の例文
・그 사람은 참으로 든든하다.
→ その人は本当に頼もしい。
・딱딱한 걸상.
→ かたい椅子。
・딱딱한 표형.
→ かたい表現。
단단하다・튼튼하다・든든하다・딱딱하다の違いをチェック
記事の内容は以上。
ここでは最後に30秒でできる簡単な確認チェックをしてみよう。
全問正解したら4つの「かたい」の違いに関してはもうバッチリ。
Q. 단단하다・튼튼하다・든든하다・딱딱하다のうち物理的に一番「かたい」のはどれ?
A. 단단하다
Q. 단단하다・튼튼하다・든든하다・딱딱하다のうち「頼もしい」の意味を持つのはどれ?
A. 든든하다
Q. 日常会話で頻繁に使う一般的な「かたい」の意味をもつ単語は?
A. 딱딱하다